コーキングとは?

コーキングの役割

コーキングとは壁同士の隙間を埋めるため、充填剤を入れることです。

主な目的として、水の侵入を防ぎ、外壁の負担を軽減することで、建物の劣化を防ぐ役割があります。

そのほかにも、外壁や浴槽、壁などの建材同士がぶつかり合うことを防ぐクッションとしての役割や、建材を固定する目的として使われています。

また、コーキングと似た意味で用いられるシーリングという単語もあります。

この2つの単語に違いはあるのでしょうか?


■「コーキング」 「シーリング」の違いは?


「コーキング」「シーリング」どちらも聞いたことがあるけれど、どう違うんだろう、と思った方はいませんか?


通称では、あらかじめ形が決まっているものをシーリング材(シーリング)と呼び、チューブ容器に入っていて専用の押出し機であるコーキングガン(caulking gun)で施工する樹脂性の物をコーキング剤(コーキング)という事が多いようです。


ですが、「コーキング」と「シーリング」は建築現場では同義語として使われる事が多く、建築現場では、職人の年代や所属している会社などによって使い方は変わり、厳密には決まっていない、というのが実情です。


■コーキングの種類


・アクリルコーク


アクリルコークは水性系で非常に作業がしやすいコーキング剤です。

湿った場所でも施工は出来るのですが、硬化した際に肉痩せしやすく、耐久性が低いのが難点といえます。

陽が当たる場所では大体10年もすればヒビ割れてきてしまうと言われているほどで、リフォームの際にあえて使う人はほとんどいません。

また塗装が可能で、ノンブリードタイプなら汚染しにくくなっています。


・ウレタンコーク


ウレタンコークは外壁の塗替えの際に使用することが多いです。

硬化するとゴムのような弾力性があるために耐久性が高く、コンクリートのヒビ割れ補修などにも使用します。

また材料との弾力性や密着性が高いというメリットがありますが、紫外線に弱いため、上から必ず塗装する必要があります。


・シリコンコーク


コーキング剤の中で最もメジャーなのが「シリコンコーク」です。


価格は非常に安く、耐候性・耐久性・耐水性・耐熱性の全てが非常に優れているため、屋内外問わずに様々な場所で使用できるコーキング剤です。


しかし、上から塗装をしてもすぐに塗料が剥がれてしまうため、後から塗装をする必要があるような外壁には使用することが出来ません。

そのため主に仕上げとして使い、カラーの種類は幅広いので用途は非常に多岐にわたります。


・変形シリコン


変成シリコンは上からの塗装が可能で、カラーもシリコンコークと同じく多くの種類があり、塗装をしなくても十分な耐久性があるコーキング剤です。


とても優秀なコーキング剤ではありますが、他のコーキング剤に比べて値段が少し高いです。


・ポリウレタン系コーキング


耐候性能が非常に高く、暴露条件に強いです。

また、「ノンブリード」タイプで施行後も安心で、塗料付着性が良く、塗装下地にも最適とされます。

押し出しなど、作業性にも配慮されていて、幅広目地にも対応できる優れた形状保持性を有するため、各種土木目地にも最適です。

柔軟性を長期に亘って維持し、抜群の防水性能を発揮します。

耐久性が非常に強く、切れにくいのも特徴です。


この5つのうち「ポリウレタン」は耐候性がそれなりにあり、塗装もでき、汚染しにくいため、どこに使用しても比較的問題は起こりにくいので安心です。


しかし、コーキング剤によって弾力性や乾く速度など、性質が異なり、人によっては「施工しやすいから」という理由でアクリルコークばかり使う人もいます。

(正直大丈夫?と思いますが…)。

塗装工事を専門で行っている業者は、ポリウレタンコーキングの購入率が高い傾向にあるようです。


コーキング剤の種類の違いまとめ

① アクリルコーク⇒ 水性系で作業がしやすい。耐久性が他より劣る。

② ウレタンコーク⇒ 耐久性に優れる。耐候性が悪いため、塗装が必須。

③ シリコンコーク⇒ 耐候性・耐水性・耐久性に優れる。塗装は出来ない。安価。

④ 変成シリコン ⇒ 少々劣るが耐候性・耐水性・耐久性に優れる。塗装が可能。

⑤ ポリウレタン ⇒ 耐久性能が非常に高く、劣悪な環境にも強い。



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■そもそもコーキングとは



さて次はコーキングの打ち替えと増し打ちについてです!

家を建築するときには、サイディング外壁の継ぎ目やサッシ周りなど、いろいろな場所にコーキングを施します。

コーキングは雨水などの進入を防ぎ、家の構造を守る大切な役割がありますが、寿命は5〜10年と短くだんだん劣化してきます。


外壁のコーキングを補修する方法は「打ち替え」と「増し打ち」の2種類がありますが、


「打ち替えと増し打ちはどう違うの?」


「うちはどちらを選べばいいのかわからない」


と悩む人が多いようです。


そこで今回は、コーキングの「打ち替え」と「増し打ち」について、両者の違いとそれぞれのメリットデメリット、工法の選び方まで解説していきます。


・コーキングの打ち替えと増し打ちの違い

外壁のコーキングを補修するときには、打ち替えと増し打ちがあります。


打ち替えは、充てんされている既存のコーキング剤を取り除き、新しく打ちなおす方法です。対して増し打ちは、現在のコーキング剤の上にさらに塗り足し、厚みを確保する工法を指します。


打ち替えと増し打ちではそれぞれメリットデメリットが異なるため、状況に応じて適切に使い分けることが大切です。次章から両者のメリットデメリットを紹介していきます。


・コーキングの打ち替えのメリットデメリット

まずはコーキングを打ち替えるメリットデメリットを紹介します。


①打ち替えのメリット

コーキングを打ち替えるメリットは、既存のものを完全に取り除き完全に新しいコーキング剤が充てんされるため、防水機能が新築同様によみがえることです。耐用年数も再度ゼロからスタートとなるので、長持ちすることもポイントです。


②打ち替えのデメリット

打ち替えに際しては、既存のコーキングを撤去する作業が発生します。増し打ちと比較すると必要となるコーキングの量も増えるため、工事費用が高くなる点がデメリットです。


・コーキングの増し打ちのメリットデメリット

続けて既存のコーキングの上に、さらに塗り足す増し打ちのメリットデメリットを紹介します。


①増し打ちのメリット

増し打ちのメリットは、打ち替えと比較するとコストを安く抑えられることです。増し打ちなら既存コーキングを取り除く必要はなく、そのぶん手間と時間がかかりません。工期を短縮できるうえ、使用するコーキング量も少なくて済むので、結果的に工事費用が安くなります。


②増し打ちのデメリット

コーキングの増し打ちは、打ち替えと比較すると耐久性に劣るデメリットがあります。塗り重ねた部分は新しいコーキング剤であることは確かですが、下にある既存のコーキングが劣化している事実は変わりません。


増し打ちではすでにコーキング剤が充てんされているため、必要な厚みの確保が難しいことも問題です。さらに工事が適切になされなければ、もともとのコーキングと密着せずにはがれてしまうリスクもあります。


5.打ち替えと増し打ちの選び方

コーキングの打ち替えと増し打ちのメリットデメリットを確認したところで、どちらを選ぶのがいいのかを解説します。


①基本的には打ち替えを実施する

コーキングの補修については、基本的には打ち替えを実施します。増し打ちをすると、工期が短くて済む、コストを安く抑えられるといったメリットがありますが、厚みを確保できない、既存のコーキングと密着しない可能性があります。


コーキングは建物に水が浸入するのを防ぐ目的で施工されますが、基準の厚みを確保できなければ役目を果たせません。コーキングは最低でも10mm以上の厚みを確保することがメーカーに推奨されています。そのためそもそもサイディング自体の厚みが15mm程度なければ、増し打ち自体が難しいといえます。


増し打ちが可能かについての判断は、プロでなければ難しいので業者に相談してみましょう。


②打ち替えができない、短期間の応急処置なら増し打ちもあり

コーキングの補修は基本的に打ち替えを検討しますが、構造上できない場合もあります。たとえばサッシの形状によっては、すでに充てんされているコーキング剤を取り除くのが難しいことがあるのです。無理に撤去したとしても、新しいコーキング剤をうまく充てんできず隙間がすいてしまったり、密着できずにはがれてしまったりする可能性があるため増し打ちを選択します。


また家の建て替えが近い、数年後には外壁を貼り替えるのでとりあえず応急処置しておきたいといったケースでも、増し打ちで対応が可能です。


おわりに

以上がコーキングの打ち替えと増し打ちについての解説でした。家のメンテナンスは自分の住み心地と安全を守るための重要な作業です。打ち替えと増し打ちはそれぞれメリットとデメリットがあるため、自分の家の状況やコーキングの現状を理解した上で、適切な選択をすることが大切です。


コーキングの状態や劣化状況、さらには選択肢による予算や工期など、詳しくは専門業者に相談することをお勧めします。これにより、あなたの家がより長持ちし、快適な住まいとなることでしょう。住まいの安心と快適を守るために、コーキングのメンテナンスについてもしっかりと考え、適切なアクションを取りましょう。


コーキングの打ち替えや増し打ちはプロに依頼しよう

コーキングの打ち替えや増し打ちは、DIYで行うことも決して無理ではありません。しかし既存のコーキングを取り除くときに下地まで傷つけてしまったり、増し打ちの下処理が不十分ですぐにはがれてしまったりといったトラブルが起こる可能性があります。


またコーキングの補修は、高所作業も発生する危険なものである点にも注意が必要です。コーキングの補修は、足場を組む必要がある屋根や外壁の塗装と同時に行えば費用を抑えられるので、あわせて検討するのがおすすめです。




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